六月、及びドストエフスキーの『悪霊』について
さて、ついに六月がやって来ました。梅雨(つゆ)の季節です。今日(6月4日、金曜日)も雨が降り、空気はじっとりと湿っています。街全体を、灰色の雲がどんよりと覆っていました。風が吹き、雨粒を斜めに飛ばします。走り抜ける電車...
さて、ついに六月がやって来ました。梅雨(つゆ)の季節です。今日(6月4日、金曜日)も雨が降り、空気はじっとりと湿っています。街全体を、灰色の雲がどんよりと覆っていました。風が吹き、雨粒を斜めに飛ばします。走り抜ける電車...
四月は残酷な月 どろどろと 血が流れて どろどろと 血が流れて 私は あなたの顔を見る あなたは そこにいて でも本当は そこにいない 一瞬ごとに あなたは変わり 一瞬ごとに 私も変わる 四月は残酷な月 暖かい風が吹いて...
さて、三月も末になり、大分暖かくなりましたが、みなさまはいかがお過ごしでしょうか? 僕は相変わらずさほど変わらない毎日を送っております。もっとも運動量をぐっと落としたせいで、おそらく体重は徐々に増えております(冷や汗)...
日曜日の午後 殺された兵士の亡霊がドアを叩く 僕は昼寝から目を覚まし 彼のところに行く もしもし と彼は言う 私の記憶はどこに埋もれているんでしょう? そんなことは分からない と僕は言う でもたぶんきっとここじゃないです...
「いかがですかぁぁ・・・心配の種いかがですかぁぁ・・・。新鮮な心配の種ですよぉぉ・・・。メキシコから直輸入ぅぅ・・・。無農薬で味も抜群。いかがですかぁぁ・・・」 その不思議な売り子の声を聞いたのはある街を散歩していると...
さて、二月も中旬になりましたが皆様はいかがお過ごしでしょうか? 僕は相変わらず似たような日々を送っています。アルバイトをして、走って(週に四日ほどに減らしていますが)、筋トレをして、料理を作って、それを食べて、あとは小...
「当時俺は深刻なテレビゲーム中毒に陥っていた」と彼は言った。 それはどんよりと曇った六月の末のことで、僕らは二人とも二十六歳だった。彼は仕事をしておらず、僕は今勤めている会社をあと二週間で退職しようとしていた。もっとも...
僕はここにいて、呼吸をしている 君はここにいて、呼吸を止めている 電車が通り過ぎて 音を立てて通り過ぎて 窓の外を通り過ぎて いった 夢が いつものあの夢が覚めて 僕は現実に帰還する 君はもうそこにはいない 部屋の空気は...
僕は最近いつもマスクを着けている。世間がこんな風なコロナウィルスの騒ぎなのだから、まあ仕方ないといえば仕方ない。接客業だし、お客さんにうつしたり、あるいはうつされたりしても困る。それはそれとして、実は僕の顔もマスクであ...