墨田川 3
(『墨田川 2』の続き) その1週間後、また彼が僕の部屋にやって来た。時刻は午前3時だった。彼はまたしても海水パンツにシュノーケル付きのゴーグルという格好だった。僕はひどく眠かったものの、今度は自分から彼の...
(『墨田川 2』の続き) その1週間後、また彼が僕の部屋にやって来た。時刻は午前3時だった。彼はまたしても海水パンツにシュノーケル付きのゴーグルという格好だった。僕はひどく眠かったものの、今度は自分から彼の...
(『隅田川 1』の続き) その1週間の間中、彼が書いた酔っぱらいの姿が、僕の中で何度も浮かんだり消えたりしていた。彼は太平洋を突っ切って、その自己流のクロールで金色のウィスキーの流れを追い続けていた。それが...
「一体どうして神田なんだ?」と僕は言った。 「だって古本屋街があるだろう」と彼は言った。「当然じゃないか」 でも僕にはそれがさほど当然なことだとは思えなかった。というのも場所なんて関係ない、と...
『シェイクスピアに寄せるオード』 シェイクスピア シェイクスピア 4月23日に生まれ 4月23日に死んだ シェイクスピア ストラトフォード・アポン・エイヴォンの生まれ 18歳のと...
ふと目を覚ますと、隣には第二次ポエニ戦争が眠っていた。私は恐る恐るその肩をつついてみたのだが、彼(あるいは彼女)は全然目を覚まさなかった。一体何が起こっているのだろう、と思ってあたりを見回したが、部屋には普段と変わったと...
そのとき僕はずいぶん長く街を歩き回っていた。季節は冬で、これからさらに寒くなろうとしていた。僕はコートのポケットに両手を突っ込み、マフラーに顎あごをうずめて、黙々と歩き続けていた。どこか目的地があったわけではない。ただそ...
『啓示 2』の続き 『啓示の物語』(肉付け版) (便宜的に、これから死ぬ方の青年を「X」、それを見届ける方の男を「A」と呼ぶことにする。ちなみにどうして彼が「X」なのかというと、「その方が『B...
『啓示 1』の続き 彼はそこで突然話をやめ、何か飲みものはいらないか、と訊いてきた。僕はそんなことよりも早く話の続きが聞きたかったのだが、それでも確かに喉が渇いていた。なんでもいい、と僕は言った。 &nbs...
「俺は今日の午後9時28分に死ぬ」と彼は言った。 彼はわざわざ僕の職場に電話をかけてきてそう言ったのだ。俺は今日の午後9時28分に死ぬ、と。僕が仕事中携帯の電源を切っているのを知っていて、わざわざ会社にまで...