海
海が 僕の前に 広がっていて どこまでも 海が 広がっていて 僕は 海の 上に立っていて 風が 吹いて カモメが 白い &...
朝起きると西暦2999年になっていた。 間違いではない。突然のそのニュースは多くの人を戸惑わせたようだったが(なにしろ昨日は西暦2016年の12月20日だったのだ)、それは政府の公式見解として発表されものだ...
その頃僕は人生の重要な転機にいたのだと思う。もちろん当時はそんなことには気付かなかった。頼んでもいないのに次々にやって来ては去っていく一日一日をなんとかやり過ごすだけで精一杯だった。それはまる...
それは気持ちの良い九月の土曜日だった。午後二時で、僕は昼食を食べた後腹ごなしに近くの公園に散歩に来ていた。僕はいつも座る指定席のベンチに腰掛け、ポケットから文庫本を取り出して読み始めた。何分か経ったあと、ふと顔を上げると...
今日は朝から雨だ そんなに 強い 雨じゃない でも雨は雨だ 雨の音は 聞いていると なぜか 落ち着く それは 高度何フィートだかから 落ちてきて 今 僕の部屋の窓枠(まどわく)に落ちた それは長い旅なのか それとも 瞬(...
Virgil Anderson (バージル・アンダーソン) (1890-1938) 作 “In this country of pain and sorrow” (『この痛みと悲しみの国で』) の翻訳 この痛みと悲しみの...
二本の平行線の間に僕はいる 上の線が風で下の線が水だ 僕はその二つの流れのちょうど真ん中にいて ただ移動している 二本の平行線はどこまでいっても交わらないらしい 上の線が風で下の線が水だ 僕はその二本の透明な直線の間にい...