こんにちは。マスコットのビギナー君です。
さて、みなさん、ついについに……四月がやって来ました。「最も残酷な月」。そう、あの四月です。いやいや……。
かくいう僕は実のところ、つい先日まで税務署と格闘しておりました。ええ確定申告というやつですよ。ハッハ。なにしろ僕の収入があまりにも低いので、「脱税の疑いがある」ということで、三人ほど屈強な男たちが税務署から派遣されてきたのであります。僕は彼らに自分の生活の実態を説明しました。食料は一日に小さなおにぎり一つと、レタス一枚だけ。それだってもし道端に落ちていたら、の話です(「それはレタスではない」と以前友人に言われたことがありますが、それは間違っていると僕は主張しました。なにしろ「緑の葉っぱ」はつまり僕の中では全部「レタス」なので、論理的矛盾はないのです)。水は公園に行って飲み放題。シャワーは雨の日に外に出て代用。ふんどしは一枚を何年も使っている……。税務署の職員たちは信用しようとしませんでした。僕はなにしろ結構な有名人なので、そんなわけあるまい、と思ったらしかったです。はい。畳を剥ぎ、冷蔵庫の裏を探し、僕の高校の卒業アルバムの中まで(恥ずかしい!)。そんなところにお金を隠しているわけがないじゃないですか! もしあったらもっと立派なマンションに引っ越していますよ。
彼らは結局証拠を見つけられず、しょんぼりして帰っていきました。来たときはゴリラくらいの大きさだったのに(マウンテンゴリラです。もちろん)、帰るときには萎れた椎茸しいたけくらいの大きさに縮んでいました。たぶんこれからボスに叱られて、寝ずに地獄のトレーニングを受ける羽目になるのだと思います。税務署員というのも大変なのですね……。
ということで、僕はこの残酷な季節を、その辺で拾ったレタスのパワーによって乗り切ろうと思います。皆さんは決して真似しないように(89%の確率でお腹を壊します。それすらも楽しめるくらいの余裕がないとこの生活は続きません)。では。お元気で!

さてようやく待ちに待った四月がやって来ましたね。新しい年度が始まるというわけです。私はよく小学生の時のことを思い出します。私はかなり人口が多い時代に生まれたので、クラスが多かったのですが、好きな女の子が一人いまして、彼女とどうしても同じクラスになりたかったのであります。そのためにできることはなんでもしました。早朝に山に登って、お日様に願ったり、馬券を買ったり、捨てられていた亀を助けたり、馬券を買ったり、嫌いなトマトをなんとか食べたり、馬券を買ったり、お花を摘んで彼女の席に(それまではずっと別のクラスでした)そっと置いておいたりしました。しかしその努力の甲斐もなく、彼女はすごく離れた教室のクラスへと組み分けられてしまったのです。まったく。私は自分の運命を呪いました。しかし、そんなことでへこたれていてはいけません。私は休み時間になると、彼女の教室へと行き、できる限りの変な動きをして興味を惹こうとしました。ガマガエルの真似をしたり、コモドドラゴンの真似をしたり、長州力の真似をしたり……もうありとあらゆるモノマネをして、そのクラスの他の子たちには人気者になりました。しかし、彼女だけは……どうしても振り向いてくれませんでした。実はうすうす勘付いていたのですが、彼女には別の好きな男の子がいたのです。そして彼は私の親友だときていました。私の隣の家の子で、小さい頃から(ミトコンドリアくらいの大きさの頃から)一緒にゲームキューブで遊んでいた仲だったのです。彼は確かにハンサムでした。そして運動もできた。しかし重要だったのは、私よりもマウンテンゴリラの真似が上手かった、ということなのです。いやはや。彼は長州力にもなれなければガマガエルにもなれませんでした。車に轢かれたカンガルーの真似だって、私の方が数段上だったと思います。しかし、「才能」というのはあのことを言うのか、彼はものすごくマウンテンゴリラの真似だけが上手かったのです。あれはグラミー賞ものでしたよ。彼女は彼の毛深い動きに見惚みとれていました(動きだけで毛深さを表現できたのです。彼は天才でした。掛け値なしの)。彼が真似を始めると、教室は一気にジャングルへと変わりました。私は鳥になり、奇妙な鳴き声を発しました。でも誰も注意を向けてはくれません。「ウホウホ」と彼は言います。みんなは感心するよりも前に、スッと身を引くのです。なぜならそこにいるのが人間なのか、本当のゴリラなのか分からないからです! それはそれくらい迫真の演技だったのです。今では彼がゴリラの生まれ変わりだということがはっきりしていますから、私も嫉妬しません。しかし当時は……。なかなかあの嫉妬の地獄から逃れることはできませんでした。彼はやがて兵隊に取られ、アフリカのジャングルで行方不明になるのですが……。もしかしたら今頃本物のゴリラとして生きているのかもしれませんね。ちなみに彼女はのちに著名なゴリラ学者になりました。いやはや。人生とは奇なり。ということで。また!

新しい投稿(New Post)

新しい動画 (New Video)

新しい本 (New book)