カテゴリー: 詩
私は今日この世に生まれた
神よ 私は今日、この世に生まれた すべての彷徨(さまよ)える魂に祝福あれ! すべての孤独な魂に祝福あれ! 私の人生が、幸福に満ちたものにならんことを! 影よ 私は今日、この世に生まれた 意味もなく、目的もなく生き続け や...
19世紀西部開拓時代の殺し屋ジョシュ・プレストンの言葉
Josh Preston (1872?-1897) サンフランシスコ近郊の街で、たまたま出会ったカトリックの神父との間で (訳注:彼は自称カトリックだった) 俺は三人の母親を殺したが、 三人とも俺の母親だった 俺は五人の...
国道四号線に寄せるブルーズ
この道路をずっと辿(たど)っていったら いずれ東京に着ける、と誰かが言った 北は青森へと続いている 寒い、寒い青森 僕はその道を歩いたりはしなかった というのも東京に行ったところで何かが変わるとは思えなかったからだ 北は...
11月のある晴れた月曜日の午後にアップルパイを焼くことについて
昨日は文句なしのアップルパイ日和(びより)だった 日曜日で、空は青く晴れ渡っていた 雲一つない 空気は乾燥していて、温かく、すべての生命を祝福していた そういう日には人はアップルパイを焼かなければならない たとえどのよう...
フォークナーに寄せる
『八月の光』 を 九月になって読む 夕方の光 フォークナー は 何を思うだろうか? 北部人(ヤンキー)に負けた南部人 焼けつく太陽 うだるような暑さ ハエが飛んでいる ジョー・クリスマス 自分が誰なのかも分からない トウ...
誰も私に電話をかけてはこない
誰も私に電話をかけてはこない もちろん、いつだってそうなのだ 私は何も不満を言っているわけではない あくまで事実を、事実として述べているだけだ もう一度言おう 誰も私に電話をかけてはこない 基本料金は毎月払っているのに ...