命は猫の形をしていて
撫でるとゴロゴロ言う
命は猫の形をしていて
ときどきパンチを繰り出す
愛は犬の形をしていて
手を出すとペロペロ舐める
愛は犬の形をしていて
知らない人にワンワン吠える
私は夢の形をしていて
名前を持っていない
私は夢の形をしていて
ときどきはっと目を覚ます
あなたは風の形をしていて
輪郭を持たない
あなたは風の形をしていて
ときどきプンプン怒り出す
あらゆるものが
何かの形を取っている世界において
私たちは移動だ
私たちは形と形の間を動き
決して留まることがない
あなた方は……何を見ている?
猫だろうか、犬だろうか?
夢だろうか、それとも……透明な風だろうか?
あらゆる人々が
幸せになれたらいいと思うけれど
たぶんそんなことは起きないから
私は夢を見る
風を浴びて
猫と犬を撫で
そして
落ちる
すごくすごく下の方へと


