七月の青空について

この文章は七月、僕がどうも気持ち的に落ち込んでいた時に書かれた文章である。その頃にはまだ自分のサイトを立ち上げるという考えさえ浮かばなかったので、僕はただ自分のためだけにこれを書いた(まあいつか発表するかもしれないとは思...

接続詞の森

その時僕は接続詞の森を通り抜けようとしていた。固有名詞の丘を登った先にある叔母の家を訪ねるためだ。叔母は最近健康がすぐれず、ベッドに寝たきりになっていた。僕は自分で焼いたバタークッキーを持って、彼女のお見舞いに行くことに...

湖面の月

一 僕はそのとき北海道と共に見渡す限りの草原を歩いていた。北海道は図体こそでかいが、心が広く、おおらかなところがある。細かいことでくよくよしたりはしない。腹いっぱい食べて、ぐっすり眠れば次の日にはけろっとしている。でも僕...