こんにちは。マスコットのビギナー君です。
さて、みなさん! 今年もついに八月がやって来ました! いやあ、めでたいな。八月ですよ。八月!
どうして八月がそんなにめでたいのかって? それは八月ならふんどし一丁でいてもそれほど「変態」とは見られないからです。これだけ暑ければ警察官も大目に見てくれる、ということで。
しかしまあ、日焼け止めを塗り忘れると酷いことになります。僕は去年一日だけ塗り忘れてしまって、皮膚がけて大変なことになりました。お風呂に入るとヒリヒリするし……。だから日焼け止めは大量に買って、冷蔵庫に保管しています。冷凍庫にもいっぱい入っています。もし欲しい方がいたら……自分で買ってくださいね。僕のはあげませんから。
でもたまに夜寝ぼけてマヨネーズの代わりに日焼け止めをセロリに塗ってしまうことがあって……そういうときは大変です。牛乳を大量に飲んで押し流します。え? どうして夜寝ぼけてセロリを食べるのかって? それはテレビでやっていたからですよ。「世の天才は概してセロリ好きであった」とね。その番組によれば80%の天才たちが毎晩セロリを食べていたらしいです。いやあ、なかなか怪しい番組ですぐに打ち切りになっちゃったんだけど、有益な情報は僕の中にきちんとインプットされていた、というわけです。ちなみにその番組によれば地球温暖化はカブトムシの減少によってもたらされた、ということがすでに証明されているらしいです。メガネをかけた、白髪のおじさんが力説していたから確かです。きっと。その人は詐欺で逮捕されたらしいですが……それはまた別の話(編集者注:ビギナー君の個人的な意見ですので皆さんは自分で情報をヴェリファイ〈正しいかどうか検証すること〉してくださいね)。
ということで、お元気で! 僕は夜な夜な木にメープルシロップを塗って、カブトムシを増やそうと思います。そうすれば地球温暖化は収まるはずだ。寒くなり過ぎたりして……。まあそのときはそのときでまた考えよう。一冬ひとふゆ中盆踊りを踊り続けるとか。いやあ、熱くなりそうだな、それは……。
ということで、お元気で!

さて、今年もあっという間に八月がやって来ました。いやあ早いですね。去年も同じようなことを言っていた気がしますが。こんな風にして人生は過ぎ去ってしまうのかもしれません。
いや、センチメンタルになるにはまだ早い。私はまだまだ若いのだ。そう。スクワットもランニングもやっているし、近所のキックボクシングジムでトレーニングも続けています。しかし浮かんでくるのはやはり若かりし頃の思い出です。私はアメリカに渡り、放浪の旅を続けていました。人生の目標が分からなかったからです。始めに作家を目指し、次にミュージシャンを目指し、次に力士を目指し……そのあとでプロレスのレフェリーを目指したのですが……これが誤算でした。私は実はプロレスラーアレルギーだったのです。プロレスラーが近くにいるとたとえそうと知らなかったとしてもくしゃみが止まらなくなるのです。ということで最終試験を受ける前に脱落してしまいました(プラス、失礼なやつだ、ということでプロレス技を喰らいました)。私は一度実家に帰り、おばあちゃんに今後百年分のお年玉を前借りしたあとで、アメリカに渡ったのです。政治運動に参加したり、ただ単にうろつき回ったり、もぐり●●●で働かせてもらったりもしました。そのときに出会った不法移民の連中とはすごく仲良くなりました。みんなで酒を飲んで、カタコトの英語で会話して、意味も分からずに笑って、楽しかったなあ……。ホテルの皿洗いなんかやっていました。勤め先の裏で大声で歌っているホームレスのおじさんがいて、一緒に歌ったりもしていました。僕らは彼に残り物の食糧を分け与えてやりました。彼は「人生は一瞬だ」と言っていたっけ。「だから、後悔しないように生きろ」と。その通りだ、とは思いましたが……彼がそれほど時間を大事にしているようには思えませんでした。だいたいフラフラして、通行人に金をせびっていただけでしたから。私はそのホテルを辞め、今度は田舎の農場で働かせてもらいました。なかなかキツかったですが、動物たちと触れ合うのは楽しかったです。そこの娘さんと仲良くなったのですが、父親に密会現場を見つかってしまい、命からがら逃げ出し……。ハッハ。細かいことは申し上げませんが、なかなか愉快な思い出です。でも実は心はずっと空虚でした。根無し草のように、いろんなところを歩き回っている。でも本当に重要なことは成し遂げていない。私が発見したのは、どこにいたって自分が変わらなければ一緒なんだ、ということだったかもしれません。ニューヨークに行ったって、ロサンゼルスに行ったって、シカゴに行ったって、ティンブクトゥに行ったって、自分の根っこが変わらなければ、人生は変わりません。まあ当たり前のことですよね。でもそれを悟るために私はかなり多くの時間と、エネルギーと金を(おばあちゃんのお年玉の前借り分を)費やさなければなりませんでした。でも人生というのはそういうものなのかもしれません。なかなか効率的に、スマートに生きる、というわけにはいかない。目下私は新しい恋をしているところで、これもまた新たな学び(あるいは挫折)の過程なのかもしれませんが……結果は追々報告します。皆さんもお元気で。世界の新しい側面を発見するというのは手間のかかる作業ですが……それだけの報いもきっとあるはずだと、私は信じています。それでは。ごきげんよう!

新しい投稿(New Post)

容器 (2)

容器 (2)

村山亮6月 9, 202426 min read

『容器 (1)』の続き 二  Tが入院した、…

容器 (1)

容器 (1)

村山亮6月 9, 202436 min read

新しい本 (New book)

新しい動画 (New Video)