新しい年がやって来て
僕は新しい自分になろうと思う
新しい星がやって来て
君は新しい夜になろうと言う
素晴らしい未来が待っていると
誰かが言った
でも
僕は知っている
毎年似たようなことを考えては
結局は同じ結果になるのだと
僕はどこにも進めず
君は夜にはなれない
素晴らしい未来なんかやって来たためしがない
だから
今年は
何も決意しないことにした
あるがままでいいさ
なるようにしかならないのだもの
風のように
水のように
ただ流れていくだけ
それでも
今年だけは
ただ今年だけは
何かが違うような気がする
なぜなら僕は少しだけ僕に近づいたからだ
僕は少しだけ今に近づいたからだ
時とは何だろう?
それはいつ発生したのだろう?
あなたには分かるだろうか?
一分は本当に一分なのだろうか?
今年は本当に今年なのだろうか?
地球なんて本当は存在しないのではなかろうか?
宇宙もまた然り
でもそんなことを考えても仕方がないから
今日は寝ることにする
もう日付が変わってしまった
夜が最も深い時刻
あたりは暗闇
人々は寝ている
ぐっすりと
夢の中で
夢の夢の中で
夢の夢の夢の中で
僕は泳ぐ
水の中を
すいすいと
息を止めて
ほら、その先に何かが見える
何か明るいものが
何か透明なものが
今年こそは
たぶん
きっと
どこかに・・・