今日は
とても良い天気
十一月の
最初の一日に相応しい
でも
僕の心は
なぜか空虚だ
それはおそらく
十月が死んでしまったことと関係があるのだろう
十一月
十一月
十一月がやって来てしまった
十一月
十一月
十一月がやって来てしまった
毎年この時期になると
僕は死のことを考える
なぜなら十一月は
最も死に近い月だからだ
十一月
十一月
十一月がやって来てしまった
十二月はまだ来ない
四月は最も残酷な月
とT.S.エリオットは書いた
十一月は――少なくとも日本の十一月は――最も死に近い
死者たちが踊り
夢が割れる
かつて僕は
東北の田舎町にある
墓地の駐車場で
狭い車の中
本を読んでいた
十一月がやって来てしまった、と思いながら
カラスが飛んで
ゴミを漁る
どこからか
お経が聞こえてくる・・・
十一月がやって来てしまった
十一月がやって来てしまった
希望の光はどこにも見えない
絶望の闇はすでに死んだ
我々はその狭間で
生き続けなければならない
風が吹いて
老木の枝を揺らす
乾いた空気が
あなたの鼻腔を刺す
十一月がやって来てしまった
十一月がやって来てしまった
誰もあなたに会いにはこない
誰もあなたを気にかけたりはしない
愛が死に
影が生き残った
時が死に
夢が生き残った
十一月がやって来てしまった・・・
ついに
あの十一月がやって来てしまった