こんにちは。マスコットのビギナー君です。
さて、みなさん! ついに新年がやって来てしまいましたよ! 新年ですよ。しんねん!
いやあ、嬉しいなあ。めでたいなあ。だって2026年ですよ? 僕は実は小学校の4年生の時に、文集に予言を書いていたのでした。2025年に世界は滅びる、と。火星から火星人の集団が押し寄せてきて、全人類は奴隷にされ、その後邪魔者扱いされて、海王星に送られてしまう、と。
でもその予言が外れたわけです! いやあよかった。火星人たちは今頃昼寝をしているのでしょうね。きっと。
でも同時に僕の別の予言も外れたわけです。その予言によれば2027年に世界は復活し、前よりもずっと強く光り輝き、戻ってきた人々は幸せになる、ということでしたが……なかなかそうは都合よく運ばないみたいですね。残念。
そういえば6年生の時に転校してきた女の子で、非常に占いが得意な子がいました。眼鏡をかけていて、三つ編みにしていて、暇さえあればタロットカードをいじったり、中世ヨーロッパの占いの本を読んだりしていました。彼女が「君は三日後に骨折するよ」と言えば実際にその子は骨折しましたし、また「二日後にお腹を壊す」と言えば実際にお腹を壊したのでした。彼女はみんなに尊敬されていましたが、同時に恐れられてもいました。というのもその予言はほとんど不吉なことだったからです。
僕はビビっていたのですが、ある日勇気を出して占ってもらうことにしました。彼女はタロットカードをめくり、一瞬動きを止めました。息さえ止めているみたいでした。僕はゴクリと唾を飲み込みます。「どう……なった?」と僕は訊きました。
「たぶん知らない方がいいと思うよ」と彼女は言いました。「知らない方がいい運命も、この世にはある」と。
「だけど知りたいんだ!」と僕は言いました。当時は勇気があったんですね。本当に……。
彼女は少し迷ったあとで、こう言いました。「太陽があなたの上に落ちてくる。あなたはそれを受けて死ぬ。しかし復活する。別の形になって」と。
僕はそれはいつのことか、と訊きました。
彼女は首を振り、こう言いました。「あなたはそれを知らない方がいい」と。
その顔には決意が滲んでいましたので、僕はそれ以上煩わせることはせず、太陽が落ちてきて死ぬ様を頭の中で想像していました。あまりにもそのイメージが鮮やかだったので、その日一日学校の授業が頭に入らなかったくらいです。この僕が給食を食べるのさえ忘れていたんですよ!
いずれにせよその予言はまだ当たっていません。あるいは今年かもしれないし、来年かもしれません。あるいは1億年後かも……。
もしかして象徴的な言い方で、何か別のことを暗示していたのかもしれませんが……。彼女は今はブルガリアに修行に行っているみたいです。毎日ヨーグルトを食べ、スクワットと腕立てと腹筋をやって、100歳のお婆さんに魔術を教わっているみたいです。この間Instagramで見ました。
さて、ということで、僕も自分の夢を追おうと思います。え? それは何かって? それは……ゲホン、ゲホン、ああ、喉が急に……。いやあ残念だなあ、あなたに教えたかったのに。もうこれ以上しゃべれません。ということで(さようなら、という口の動き。そして手を振る)。
さて、ついに新年がやって来てしまいましたね。いやあ時の経つのは速いです。歳を取るごとに、そのスピードは上がってきているみたいです。身体は動かなくなるのに、不思議ですねえ。
私はもはや「じいさん」と呼べる歳になってしまったのですが——後期高齢者です。実は——世の中にはじいさんになっても、ばあさんになってもアクティブな人が一定数いるものです。たしかに世間的に見ればマイノリティーかもしれませんが、私は彼らを愛しています。そのエネルギー。その若さ。他人の目を気にしない勇気……。
アメリカには90歳を越えても音楽を作り続けているじいさんもいますし、イギリスには80歳を越えてからドーバー海峡を泳いで渡ろうとしているばあさんもいます。私も負けていられない、ということで、今年から何か新しいことを始めようと思います。チャレンジするのに年齢は関係ない、ということですね。よく言われることですが……。
今のところいくつか候補があって、一つがタイに行って象使いになる、ということです。実はそれは密かな願望として、私の中にずっと居座っていたのでした。子供の頃にこういう夢を見たのです。
私は当時住んでいた田舎の家の前にいます。するとそこに象使いと象がやって来るのです。象使いは外国人みたいでしたが、流暢な日本語をしゃべることができました。象はすごく大きくて、哀しい目をしていました。皮膚には無数のシワができていました。私はその象に触りたかったけれど、我慢してその場に立っていました。みんなを呼んできたい、と思います。でもたまたま外出していて、私一人しかそこにはいないのです。
「すみませんが、象に水を頂けませんか?」と象使いは言いました。「喉がカラカラみたいで」
私は固まってしまっています。なぜか身体が動かないのです。
「水がなければ象は死ぬでしょう。ここで、です。そして私も同時に死にます。なぜなら私は象使いだからです」
私は何かを言いたいのですが、口が動きません。そのとき象が鳴きました。すごく哀しい声でした。その響きを、私はいまだにきちんと覚えています。
象使いは私の目を見て、言いました。「ええ、では、こうしましょう。私の一番大事なものをあなたにあげます。そうしたら水をくれますか?」
私はやはり何も言うことができません。
象使いは持っていた包みの中から、奇妙なものを取り出しました。それは白いかけらのようなものでした。「この象の、母親の牙のかけらです」と象使いは言いました。その小さな塊を、彼は私の手のひらの中に落としました。その瞬間、衝撃が走ったのです。
ガツン、と後頭部を棍棒で殴られたかのような衝撃でした。私は何かを突然しゃべり出したのですが、それが何語なのか分からないのです。自分でも一度も聞いたことのない言語でした。しかし象使いはきちんと理解できているみたいでした。象がまたパオーン、と鳴きました。その鳴き声は心持ち、さっきよりも明るくなっているみたいでした。
私は狂ったようにしゃべり続け、突然、黙り込みました。そして上を見ました。さっきまで青空が広がっていたのに、今では暗い雲がそこを覆い尽くしていました。そしてポツリ、ポツリ、と雨が降ってきたのです。私たち三人は——二人と一頭は——その雨を全身で浴びていました。私は口を大きく開け、その水滴を体内に吸収しようとしていました。象がまた鳴きました。パオーン、と。そこで目が覚めたのです。
私は涙を流していました。でもどうして泣かなければならないのか、自分でもよくは分かりませんでした。その夢のことはそれ以来誰にも話してはいません。その方がいいような気がしたからです。
そして今、私は象使いになりたいのです。そして象と共に、残りの人生を過ごしてみたい。そこにある喜びと哀しみを——そこにしかない喜びと哀しみを——この身を持って経験してみたいのです。……ということでパスポートを更新しなきゃな。
ちなみにやりたいことリストの残りは「ものすごくムキムキになる」というのと、「ラッパーになってニューヨークでコンサートを開く」というのがあります。「コモドドラゴンの後頭部を舐める」というのもありますが……なかなかどれも難しそうですね。でもだからこそ挑戦のしがいがある、ということで、皆様。どうかお元気で。何かに挑戦したら、その報告をしてくださいね。特に賞も褒め言葉もあげられませんが、それを聞いて、私はニヤニヤしています。ああ、ここにも仲間がいたんだな、と。
風邪などひかないように。それでは。また。

