短編小説 容器 (2) Posted on 2024年6月9日 by 村山亮 / 2件のコメント 『容器 (1)』の続き 二 Tが入院した、というメールが来たのは、それからほぼ三ヶ月後の、十二月の半ばのことだった。アルバイトが終わって、夜十時半にアパートに帰り、それが届いていることに気付いた。知らない番号からのもの...
短編小説 容器 (1) Posted on 2024年6月9日 by 村山亮 / 0件のコメント 一 測量師の木(き)村(むら)和(かず)彦(ひこ)は仕事を辞めた。特に仕事内容に不満があったわけではない。給料は高くはなかったが、安定していたし、そのまま勤めていればいずれ昇給する見込みもあった。しかし同じ会社の上司た...