時間 【詩】

消えていく

時間と共に

この道は

やがて蚯蚓みみずの餌となり

海に流れて落ちていく

魚の骨と混じり合い

生まれた場所に沈みゆく

光は闇と溶け合って

空白だけが残ります

私は全てを見ているが

実はなんにもできはしない

あなたの心ある限り

風がひらひら舞い続け

鳥の心を躍らせる

今日は昨日の影法師ぼうし

明日あすは孤独な迷い子で

私は腕を伸ばしても

空気のほかにはつかめません

いつか見たの夢のよう

はかな く消えたきりのよう

言葉はいつもここにあり

結局いつもここにない

愛する人は幸福で

あわれむ人は退屈だ

光が消えるその瞬間

闇がクルリと回ります

私は一人ここに立ち

よどんだ空気を吸うのです

村山亮
1991年宮城県生まれ。好きな都市はボストン。好きな惑星は海王星。好きな海はインド洋です。嫌いなイノシシはイボイノシシで、好きなクジラはシロナガスクジラです。好きな版画家は棟方志功です。どうかよろしくお願いします。

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