春は匂やかな風
蠢く虫と
それを啄む鳥
肌に感じる生温かい空気
地面に広がる
クローバー
我々は生きている
梅雨は灰色の空
ナメクジと
濡れたアスファルト
水たまりを踏む
車の音
雨はまだ
降り続いている
夏は高い青空
発達した積乱雲と
降り注ぐ
強烈な陽光
宇宙からのメッセージ
君たちは今
光の中にいる
秋の空気は乾燥していて
どこか寂しい
山の紅葉と
匂いを放つ銀杏
時々外に出て
深く
息を吸い込む
冬は白い孤独
黒い影がいつも
その裏にいる
温かい石油ストーブの
上にあるやかん
さっきからずっと
湯気を立てている
時間はぐるぐる回り
季節もぐるぐる回る
地球もぐるぐる回り
宇宙もぐるぐる回る
僕は?
僕もまた
ぐるぐる回っている
大体いつも
おんなじところを
時間と一緒に
そして
宇宙と一緒に
そこに
どんな意味があるのだろう?
と
思いながら
さっき
久しぶりに緑茶を飲んだ
なかなか
おいしい
お茶
でした
ということで
さよなら。