記憶が消え、響きがここにあり、私はすでに死んでいる
何かがあった
私はそれを知っている
心が、それに似た何かを
食べようとしたとき
すでに死んだ死者が
現れて
記憶に火を灯した
記憶はみるみるうちに消え
やがて種を残した
種に水をやると
やがて芽が出て
花が咲いた
私はそれを摘み取り
風にかざした
風は
やって来て
消えていった
どこか遠くへと
そのとき響きがやってきて
私の魂を揺らした
揺れた魂は
光を放って
歌を歌った
私はそれをじっと聞いている
星たちが
無言で我々を見下ろしている
50億年前から
ずっと
記憶はほとんどずっとここにあり
土に埋もれて死んでいた
しかし響きがあり
揺れ
そして音を発した
この荒野において
何もかもが
死んでしまったあとも
残り
続ける何かが
あるという
私は夢を見ているのだろうか?
それともこれは真実の光景なのだろうか?
あなたはなぜ空を見上げているのか?
地球は回り続けているというのに
誰もあなたを救ってはくれないだろう
あなた自身を除いて
ここは死者の国
死者たちが建設し
死んでいく国
あなたは何を見る?
記憶の放つ灯火だろうか?
それとも骸骨の震えだろうか?
はたまた消えていく風の歌声だろうか?
私はただここにいる
死んで、生きて、ここにいる
そして土に還る
何億年もの歳月をかけて
言葉は死んだ
心も死んだ
しかし生き返る
生き返らないものは何もない
あなたは夢を見ているのか?
揺れる
揺れる
揺れる
消える
消える
消える
移動する
この世界で