このサイトは村山亮(むらやまりょう)、宮田宏城(みやたひろき)の二人が短編小説やエッセイ、書評などを公開する書きものサイトです。我々は共に1991年生まれなのですが、その年はボルドーワインが不作だったこともあり、二人ともいささか覇気には欠けています。しかし胸の奥底にはふつふつと煮えたぎる、マグマのような熱意があり、それをいささかなりとも表出しよう、というのがこのサイト立ち上げの一つの目的なのです。(それに1991年はジャズトランペッターのマイルズ・デイビス氏が亡くなった年でもあり、あるいは彼の魂の一部が、形成途中の僕の精神にふらふらと迷い込んだのではないか、と想像してみたりしています)
まあ、細かい能書は良いとして、とりあえず自由に自分の思ったことを表現できる場が欲しかったのであります。僕が主にコンテンツの提供を受け持ち(つまり文章を書き)、宮田氏が主にサイトの技術的な側面を担当してくれています。彼のような友人を持って僕はとても幸運だったと言うべきでしょう。このサイトがいつまで続くかは分かりませんが、自分一人ではきっと何も始められなかったでしょうから(僕はパソコン関係はとても弱い)。
まあとにかく、もしもこの場が、ネットサーフィンに疲れた皆様方の心の憩いとして(言わばネット上のハワイとして)機能したと致しましたら、それは私に取りまして(これ以上の幸福は無い、とまでは言えないにせよ)、非常に大きな喜びとなり、また、大きな励ましともなります。
それでは、このままサーフィンを続けるにせよ、我々のコンテンツを読んでいただくにせよ、どうかご自由になさってください。ここは(多分)(基本的には)自由の国ですから。
2016年10月3日(月) 村山亮(むらやまりょう)
村山氏との出会いは5年前にさかのぼります.
私が田舎から東京に出てきたとき,隣部屋に引っ越し挨拶をしに行ったら出てきたのが彼でした.
彼はネイティヴ・アメリカンについて研究をしていると言っていました.
変人のようだったのであまり関わらないでおこうと挨拶土産のどん兵衛(緑)を渡して失礼しようとしたときに,「イイモノ,アル,チョットマッテ」と引き止められ,玄関で待つこと一時間.
彼が私にくれたものは「ヴェルタース・オリジナル」でした.
上京して間もない,右も左もわからない中で,初めて人間の温かさにふれた私はその場で泣き崩れました.
あの時のことは忘れられません.
ただ賞味期限が切れていたので食べられませんでした.
宮田宏城