Categories: 詩

影

海を渡る風

風を渡る海

 

空を飛ぶ鳥

鳥を飛ぶ空

 

降り注ぐ日光

その裏にできる影

 

 

僕は街を歩き

街は僕を歩き

 

雑踏に耳を澄ます

雑踏が僕に耳を澄ます

 

木を撫で

木が僕を撫で

 

木陰に腰を下ろす

木陰が僕に腰を下ろす

 

そして

 

明日とあさってのことを

考える

昨日と一昨日のことを

考える

 

来年と再来年のことを

考える

去年とおととしのことを

考える

 

 

善と

悪

 

光と

影

 

生と

死

 

試しに「今」のことを考えると

影はいなくなってしまう

 

 

 

楽器を弾くことができたらな

と

僕は思う

 

あるいは

上手く歌を歌うことができたらな

と

 

 

そうすれば

何も考えなくてすむのに

 

 

村山亮

1991年宮城県生まれ。好きな都市はボストン。好きな惑星は海王星。好きな海はインド洋です。嫌いなイノシシはイボイノシシで、好きなクジラはシロナガスクジラです。好きな版画家は棟方志功です。どうかよろしくお願いします。

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村山亮

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