短編小説 自転車 Posted on 2016年11月17日 by 村山亮 / 0件のコメント 彼は自転車に乗って、一晩中都心に向けて走り続けていた。走り続けていればあれから逃れられるのではないかと思ったからだ。なぜ都心なのかは分からない。目的地なんてどこでもよかったような気もする。しかし走り続ける以上どこかに向か...
短編小説 魔女 Posted on 2016年11月17日 by 村山亮 / 0件のコメント 彼女はもう長年魔女をやっていて、そのとき大きな鍋の中身を木べらでかき回しているところだった。その中身が何なのかは分からなかったが、辺りにはなかなか良い匂いが漂っていた。 「蝦蟇がまの胆嚢たんのうとか、トカゲ...